「どうもこの人とは話しにくいんだよな」

という人があなたの周りにいるかもしれません。

その理由はいくつかあるかと思いますが、メディエーターの場合、そう思われないことがとても大事です。

話しにくいと思われてしまう理由の一つに、

・相手がまだ話し終わっていないのに、自分が話し出してしまう。

簡単に言うと「相手の話を取ってしまう」ことがあります。

 

相手は、「自分の話、まだ終わってないのに。。。」
と思って、だんだんと話すのが嫌になってきてしまいます。

例えば、高齢者の方(または子ども)が何度も何度も同じ話をする、と思っているあなたは、もしかしたら相手の話を途中で取ってしまっているから、わかってもらえないと思って、その人は何度も何度も同じ話をするのかもしれません。

 

◯ どうすれば相手の話を取らないようにできるか

相手の話を取らないようにするために、
ワークショップなどではトーキングスティック等が使われます。
「今話していいのはこの人ですよ」とわかるようにするアイテムです。

そういう工夫は大事ですが、日常の会話のシーンで使うのは難しかったりします。
もっと簡単に相手の話を取らないようにする工夫があります。

人は、息を吸っているときは、話すことができません。
話者が変わるときは、これまで話していた人が息を吸ったとき、であることが多いです。
多くの人は、自分の言いたいことを一呼吸の中で言うことができます。
なので、多くの場合、息を吸ったタイミングが話し終わったタイミングであることが多いのですが、興奮状態にあったり、高齢だったり、子どもだったりすると、一呼吸の間に、自分の話したいことを言い切れないことがあります。その呼吸の間に、つまり、まだ話しきっていない間に、話しきったと思って、こちらが話し出してしまう。
そうすると、話を取られたと思われてしまいます。
これは意外によくあります。

 

◯相手の話を取らないようにするコツは

こうならないようにするコツは、
・相手と呼吸のテンポを合わせること。(できれば相手よりも少しゆっくり)

相手との呼吸のテンポがあっていないと、例えばのんびり屋さんとせっかちさんが話すと、せっかちさんはのんびり屋さんの呼吸のリズムを待てず苦しくなってしまいます。

・相手が息を吸って、吐いて、話が続かないことを確認してから話し出すこと

こうすれば、相手の話を取らずに聞くことへの第一歩になります。

メディエーションの場合、話し合いの主人公は自分(メディエーター)ではなく相談者達です。
話の主導権を相談者に渡すためには、
・相手の呼吸に合わせる。
・相手が話終わったのを確認してからこちらが話す、もしくは、もう一方に話してもらう。
そんなことがうまく話し合いを進めるのに大事です。

明日からできるので、ちょっと意識してみたり、本当かなと観察したりしてみてください。